7年8カ月もの間、「国賊」を放置した日本社会 〜 三島由紀夫が叱った現代日本③
日本人は豚になる〜三島由紀夫の予言
安倍晋三のような人間は社会に一定の割合で存在する。それは仕方がないことだ。問題は日本を崩壊に導いた男を総理の座につけ、7年8カ月もの間、放置してきた連中だ。安倍や菅義偉と深い関係にある大阪維新の会は、大阪市を解体するために、少なくとも100億円以上の公金をつぎ込んでいる。橋下徹の政界進出を説得したのも菅義偉だった。日本人は目を覚まさなければならない! 三島由紀夫は日本の行く末を正確に予言していた。作家適菜収氏が新刊『日本人は豚になる 三島由紀夫の予言』でそのすべてを明らかにする。
■〝サムラヒ〟は死んだのか?
ツイッターで青色の認証マークがついているフォロワーを調べると、私の場合、政治家が八割くらいである。私の発言に賛同してくれている人もいるのだろうし、「適菜が何かおかしなことを言っていないか」と偵察のためにフォローしているやつもいるかもしれない。自民党の国会議員にも知り合いは何人もいる。一緒に酒を飲みに行ったこともある。それで以前、フェイスブックとツイッターにこう書いた。
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オウム真理教の幹部の中に一人か二人、いい人がいたとしても、社会全体から見れば、麻原彰晃と同類の敵なんですよ。自民党内部の反安倍も具体的に行動しなければ、日本の敵とみなされる。これは当たり前の話。ここまで来て動かなければ、安倍周辺の連中より、タチが悪い(二〇二〇年二月六日)。
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本当によくわからない。国を守るのか、党を守るのか、当面の食い扶持を守るのか。何のために政治をやっているのか。それ以前に何のために生きているのか。私は別に食うあてもなかったが、産経新聞とかあの類の連中の悪質さがわかったとき、一切仕事の関係を断った。『正論』『Hanada』『WiLL』の編集部に電話をかけて、今後一切見本誌を送ってくるなと言った。
三島は言う。
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この間の金嬉老事件で私がもつともびつくりぎやうてんしたのは、金嬉老、及びそのまはりに引き起された世間のパニックではなかつた。それは金嬉老の人質の中の数人の二十代初期の青年たちのことであつた。彼らはまぎれもない日本人であり、二十何歳の血気盛んな年ごろであり、西洋人から見ればまさに〝サムラヒ〟であるべきはずが、つひに四日間にわたつて、金嬉老がふろに入つていても手出し一つできなかつた。
われわれはかすり傷も負ひたくないという時代に生きてゐるので、そのかすり傷も負ひたくないといふ時代と世論を逆用した金嬉老は、実にあつぱれな役者であつた。そしてこちら側にはかすり傷も負ひたくない日本青年が、四人の代表をそこに送り出してゐたのである。(「若きサムラヒのための精神講話」)
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